「どこに建てるか」というジレンマ

高性能賃貸住宅プロジェクトが動き出して、最初に取り組んだのが土地探しでした。

どこに建てるか――これが決まらないことには、何も始まりません。
ただ、これが思った以上に難しく、トラブルもあり時間がかかりました。

まず土地探しの条件として

  • 賃貸需要が安定している場所
  • 高性能賃貸の性能を活かせる地域
  • 家賃と土地価格のバランスが良いエリア
  • メゾネット型のテラスハウスに適した用途地域

これらのバランスが取れた地域を実際の相場を確認しながら絞っていきました。

そんな中でまず最初に考えたのは「賃貸需要が安定している場所」でした。

駅から近く、商業施設もあって、生活に便利なエリア。
こういう場所なら住みたい人が多いので、入居者が決まりやすく、空室リスクも低いはずです。

でも、そういった地域はやっぱり土地が高いんですよね…。

土地代が高いと、どうしてもトータルコストがかさみます。
そうなると家賃設定も高くしないと収支が合わず、結果として「ちょっと手が出ない家賃」の物件になってしまいかねません。

逆に、田舎で土地価格が安いエリアを見てみると、今後の人口減少や地域の衰退が気になってしまいます。
家賃もあまり見込めず、将来的な収支が不安定になってしまう恐れがある…。

つまり、高すぎても安すぎても難しい。このあたりのバランスをどう取るかが、まずは大きなハードルでした。
実際に調べていくとすべての条件を満たす土地はなかなかありません。

将来性をどう判断するか?

そこで、現在の条件だけでなく、将来性にも目を向けました。

都市計画

具体的には、自治体が出している「都市計画マスタープラン」や「人口推計」、道路や水道といったインフラ整備の予定、商業施設の拡充計画などです。
今後も人が集まりやすく、まちが活性化していくエリアであるかどうか。将来の入居者さんにとって、暮らしやすい場所であり続けるか――そういった観点も重視しました。

しかし、調べていくとこれらをすべて満たす土地はなかなかありません。

そんな中でも条件をある程度満たすエリアを絞っていくと、いくつかの候補エリアが視野に入ってきました。
その中で最も条件が良いと思われた「神戸市北区」の土地を特に重点的に探すことにしました。
というのも、神戸市北区は比較的寒暖差が大きく、高断熱・高気密住宅の快適さを体感しやすい地域で
性能の違いが分かりやすいという点で、より高性能賃貸住宅との相性は良いと感じたからです。

しかし、土地探しは立地条件だけでは決められません。
実は建物の計画や銀行融資の観点も土地選びに大きく関わってくるのです。

次回はそれらの視点も踏まえて、見つけた土地についてのお話です。