なぜ「高性能賃貸住宅」に取り組むのか?

注文住宅を専門に建てさせてきたオーブルホームがなぜ今、高性能賃貸住宅を建てようと考えたのか?
その経緯や考えてきたことについて、まずは記していきたいと思います。

賃貸って、我慢するものですか?

「賃貸住宅」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。

狭くて収納が少ない。
隣の生活音が筒抜けで、上の階の足音が気になって目を覚ます。
冬になれば窓が結露でビチャビチャに濡れて、部屋はなかなか温まらない。
夏は冷房をかけても、足元だけ冷えて上の方は暑さが抜けない。
「まあ、賃貸だから仕方ない。」
そう自分に言い聞かせながら、毎日をやり過ごしている方も少なくないのではないでしょうか。

窓の結露

実際に賃貸住まいの不満を問うアンケートでは、「狭い・うるさい・寒い暑い」が毎年のように上位に挙がり続けています。
何年経っても変わらない、賃貸住宅の”定番の悩み”と言っていいかもしれません。

かくいう私自身も、かつて賃貸マンションに住んでいた時期があります。
静かになると聞こえる隣家の話し声や電子音、冬の朝に結露で濡れた窓ガラス、エアコンをつけても寝苦しい夏の夜。
「もっといい環境で暮らしたい」と思いながらも、賃貸である以上は諦めるしかないとどこかで感じていました。

でも、本当にそれは仕方ないのでしょうか?

数年前、そんな問いに向き合うきっかけがありました。
ある住宅会社が「高性能賃貸住宅」に取り組んでいるという事例を住宅の専門誌で紹介していたのを目にしたのです。

高性能賃貸住宅の事例

その賃貸住宅は、冬にエアコンをほとんど使わずに快適に過ごせたり、隣の住居から生活音がほとんど聞こえなかったりと、一般的な賃貸住宅のイメージとは大きくかけ離れた、高い快適性と品質を備えていました。
当然ながら入居者満足度も高く、「賃貸でも、こんな暮らしができるのか」という驚きと同時に、いつか自分もこういう取り組みに関わりたい、という気持ちが芽生えました。

快適な暮らしは、持ち家の特権ではないはずです。
賃貸に住む人にも、そんな毎日を届けられるはずだ――。それが、このプロジェクトの出発点です。

次回は、なぜ「高性能賃貸」がこれまで当たり前にならなかったのか、その現実と、それでも挑もうと思った理由をお話しします。